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2006年11月05日

相続対策って、どんな仕事?

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不動産コンサルタント始末記
第1話 突然の死

「え、まさか.....。」突然の訃報に、倉橋は、動揺を隠すことはできなかった。

亡くなった小林とは、ほんの1ヶ月ほど前に、倉橋の会社が主催したバスの旅行会でご一緒したばかりだった。

職業は昔ながらの大工の棟梁で、寡黙ながら人望が厚かった。また、勉強熱心で母屋とは別棟に書庫を所有しており、特に地域の歴史的文献や古書の多くが、そこには収まっていた。倉橋も何度かその書庫に入ったことがあり、江戸、明治、大正、昭和にかけてのその地域の歴史などを、たびたび小林から教授されていた。

小林は体調の都合で飲酒を控えてはいたが、このバスの旅行会では、自ら酒を持参し、夕食場所の高尾山にある「うかい鳥山」についた頃には、かなり高揚しており、この日、寡黙な小林には珍しく、宴席では自ら進んで木遣などを披露していたことを思い出した。

「ひょっとして、あのバス旅行で体調崩したんじゃないだろうな。」倉橋は、訃報を伝えた廣瀬に言った。

「いや、事故だそうですよ。」バス旅行の解散場所で、気持ちよく寝てしまった小林をタクシーで自宅まで送り届けた廣瀬は、複雑な表情で答えた。

「早朝の自動車事故です。」

小林の自宅は1500坪程度の敷地に建っている。

近隣は宅地造成が進み、大規模なベットタウンが形成されているが、先祖代々受け継がれてきた小林の自宅は、概ね山林の中腹に位置していた。

律儀な小林は、毎朝、自分の所有する山林の樹木の落ち葉を早朝から掃除することを日課としていた。前面道路の道幅は狭く、鬱蒼とした樹木によって昼間でも少々薄暗い感があるこの道は、幾度も湾曲しており、時折、若者の乗用車やバイクが、スピードを上げて通り過ぎる。

そんな折り悪く、その日の早朝、日課の清掃をする小林の後部に、若者の運転するスポーツカーが突っ込んだのである。

「先生も、気をつけないと。」廣瀬は、意味ありげに倉橋に言った。「結構、みんな心配してますよ。」最近、倉橋は、通勤と都内へ移動する為に、ホンダのスポーツカー、S2000を購入していた。

倉橋が、小林と知り合ったのは、小林の親戚からの紹介である。

地主の本家にありがちな「相続対策」に対する危機意識が欠落していた為、心配した親戚が見かねて、無理やり倉橋へ紹介してきたのである。

寡黙で用心深い小林は、最初、親戚から紹介された倉橋をも信用しようとはしなかったが、何事も歯に衣着せぬもの言いと、著書を多数執筆している倉橋を信用するには、読書家の小林には、いくらも時間はかからなかった。倉橋が初めて会った日には、その地域の歴史などを肴に酒宴となった程で、すっかり打ち解けた話ができ、その日、相続対策のコンサルティングを依頼されたのである。

「典型的なパターンだな。」

小林から預かった名寄帳と確定申告書を基にCFネッツのプロパティコンサルタント野崎恭一が収集した調査資料を分析しながら倉橋は思った。

通常、不動産コンサルタントの行なう相続対策とは、不動産評価を基に路線価格との乖離を指摘しながら相続税の納税額を圧縮する作業と、相続人間の揉め事が起こらないように行なう権利調整、そして資産の分割がし易いように積極的に不動産投資を進める作業と併せて、所有資産の権利調整などがある。

CFネッツでは、概ね10日から2週間程度で依頼者の全財産を調査し、倉橋の経験則上の相続対策に関するアイデアのアウトラインを何通りか提案するレポートを作成することから始めている。その為、依頼を受けた直後にかなり踏み込んだ調査をすることになる。

調査方法は、まず名寄帳、つまり所有不動産の課税台帳を所有者の名前で寄せたものに載っている不動産全部の登記簿謄本や公図、測量図などを1通り取得し、不動産取引上で行っている重要事項説明書が即座に書ける程度まで調査をする。そして、戸籍謄本を取得し、正確な法定相続権者を調査し、法定相続分を確定する。その上で路線価を基準とした相続税の納税額を算出する。一方、確定申告書を基にキャッシュフローの分析を行い、算出した納税額が支払えるかどうかも検証するのである。

「先生、小林さん、納税には耐えられませんね。」野崎は倉橋の表情を察しながら曇った表情で言った。「土地、売らなきゃ駄目ですかね。」

「いや、まだ若いから、時間をかければ何とかなるんじゃない。」

典型的な地主にありがちな資産背景。居住用資産が広大で、多くの更地を所有し、駐車場などの利用による過小な不動産収入。小林も同様な資産背景であり、不動産収入はたったの600万円、2億円を超える相続税の支払いなど、できる筈はなかった。

「倉橋さん、あんたに任すよ。」小林は、倉橋の作成した分厚いレポートを前に、相続税2億2000万円の数字を見てあっさりと言った。

「あんた、信用してるから、あんたの言うとおりにするよ。」

そんな小林が、突如、交通事故で亡くなってしまったのである。

小林の葬儀は盛大であった。

道路から山林の中腹にある自宅までのアプローチには、数え切れない花輪と生花が飾られていた。お通夜には倉橋、廣瀬、そして野崎は通夜に参列し、焼香をあげた。

倉橋には、その掲げられた写真から「倉橋さん、あんたに任すよ。」との声が聞こえたような気がした。

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【筆者のプロフィール】
1958年生まれ。CFネッツ代表取締役兼CFネッツグループ最高責任者であり、グループ企業十数社を率いる現役の実業家。20社を超える起業に携わり、複数の事業再生案件も成功させている。
また、自ら渡米して国際ライセンスのCPM(Certified Property Manager)を日本人で初めて取得しており、現IREN−JAPANの創生に携わり、2002年の会長に就任している。また、1993年(平成5年)には日本で初めてPMマニュアル「賃貸住宅仲介・管理の戦略・戦術と業務マニュアル」(環境企画)を執筆。当時は、まだ賃貸管理業務が体系化されていなかった時代に、契約書式や業務フローの効率化を発表。その後も3冊の業界向けマニュアル本を出版したことでプロパティマネジメントのエキスパートとして活躍し、日本全国で業界団体の講演などの活動が始まった。
1998年「賃貸トラブル110番」(にじゅういち出版)を出版。北野たけしさんの番組「ここが変だよ日本人」に出演し、その後、バラエティ番組にタレントとしても活動する。
2000年に日本で初めての不動産コンサルタント会社CFネッツを創業。不動産コンサルティング業界の第一人者であり、いまだグループ企業の創生を続けている。
不動産投資から不動産全般の法律問題、相続対策、建築コンサルティング等や、不動産業者向けの経営コンサルティングやシステム開発にも携わり、抜群の成果を誇る経営コンサルタントとしても活躍中。さらに執筆活動やテレビ、ラジオにも多数出演し、日本全国で講演なども行っている。
また、不動産投資家としても著名であり、2000年には日本で初めての不動産投資の著書「プロが教えるアッと驚く不動産投資」(住宅新報社刊)を出版し、「不動産投資成功の方程式」(朝日新聞出版社刊)など多くの著書も上梓している。
また澤田痴陶人の美術収集家でも知られ、澤田痴陶人美術館も所有運営し、「城ヶ島遊ヶ崎リゾート」「三崎港蔵」「六本木 遊ヶ崎」「三崎港ラーメン」「伊万里ちゃんぽん」などの飲食店の経営やプロデュースする美食家としても知られ、プロデュースした店舗がミシュランガイドに2店舗が掲載されている。
またユーチューブを活用したオンラインセミナーやCFネッツで行われている朝礼なども公開しており、多くのファンが存在する。
テレビ出演では「ここが変だよ日本人」「ジェネレーションジャングル」「ワールドビジネスサテライト」「ジョブチューン」「大人の歩き方」「ここが知りたい不動産」などに出演し、ラジオではFMヨコハマ「ここが知りたい不動産」にレギュラー出演している。  著書には「賃貸トラブル110番」「やっぱり不動産投資が一番」「不動産投資、成功の方程式」「お金に困らない人生設計」「損しない相続 遺言・相続税の正しい知識」「プロが教えるアッと驚く不動産投資」「馬鹿に効く薬」「生島ヒロシの相続一直線」「都市農地はこう変わる」「教訓」「賃貸トラブル解決の手続きと方法」「不動産投資 新プロの流儀」ほか多数。

CFネッツ ホームページ

1993年、「賃貸住宅仲介・管理の戦略・戦術と業務マニュアル」(環境企画)出版 その後、3冊のマニュアルを発表
1996年、社団法人 全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。
1998年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産綜建研究所創設に伴い、取締役所長に就任。
1999年、総合的なウイークリー・マンスリー賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。
そして、ほぼ同時期に資産運用管理会社である株式会社CFネッツを創立し、代表取締役に就任する。
2001年、JREM国際CPM協会(現IREM−JAPAN) 副会長就任
2002年、JREM国際CPM協会(現IREM−JAPAN) 会長就任
2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士 サーティファイド.プロパティマネージャー)の称号を取得。日本で初めての公式試験受験による取得者となる。
これまでに、株式会社南青山建築工房、株式会社日本テナントサービスなど、グループ会社18社、総社員数130名を超えるまでに成長させている。
また現在でも、不動産投資から不動産全般の法律問題、相続対策、建築コンサルティング等や、不動産業者向けの経営コンサルティングやシステム開発にも携わり、抜群の成果を誇る経営コンサルタントとしても活躍中。さらに執筆活動や日本全国で講演なども行っている。

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大英博物館で陶芸家として初の個展が開催された鬼才・澤田痴陶人美術館の公式ホームページ
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