2005年05月
2005年05月15日
不動産コンサルタント始末記

あの電話から2週間ほどがたった。
その間も、吉田には権藤から再三の電話があり、源泉徴収票や住民票、印鑑証明書などの提出を求められ、言われるがまま従っていた。
吉田は、ただ漠然とこのマンションの購入について結論付けてしまったことに、本当にこれでよいのかと考えては見たものの、その都度、厳格な両親に対し、俺も一人前にマンションを購入した、それも都心部に近い場所で不動産投資を行っている、という一種、見栄のような感情が正常な理性を失わせていた。
また、権藤は吉田のために、一生懸命動いてくれているように見えたし、購入する物件は、権藤が売主を押さえて安く交渉してくれているから、購入するにしても決して損などする筈はなかった。
吉田は、自分自身を納得させるように、購入に向けて走り出していた。
契約の前日、吉田は飛行機で羽田に向かい、空港では権藤が出迎えてくれた。
中央出口を出たところで権藤が合図をすると、停車中のリムジンバスの合間から黒塗りのベンツが吉田の前に現れた。ベンツには初老の運転手がついており、権藤がすばやく後ろのドアを開け、吉田を助手席の後ろに座らせ、自分は助手席に座った。
「お疲れさまでした。」権藤は、振り返りながら言った。
「今日は、俺のおごりで銀座に連れて行くから、楽しみにしててよ。」
権藤は中学の頃、ガキ大将の小間使いのような存在であり、どこか小狡い男であったが、久しぶりに会ったこの男は、どことなく貫禄があり、多少、昔の面影は残っているものの、ほぼ別人になっていた。
吉田は、ベンツのリアシートにもたれ、頭の中では、こんなことはもう一生あり得ないだろうな、などと考えるのと同時に、母親に、今、ベンツのリアシートに乗車し、銀座に繰り出す光景を見せたい、などと考えていた。車中では、権藤が一方的に話をしていたが、およそ吉田には、耳にする内容が理解できなかった。
「この度は、ありがとうございます。」銀座の鮨屋に入り、先ほどのベンツの運転手が、吉田に名刺を差し出し、慇懃なあいさつをした。
「社長の松本です。」
「あ、これは、どうも。」吉田は、少し呆気に取られた。
「社長さんでしたか。」ベンツに乗り、銀座の一流の鮨屋で渡された代表取締役の名刺、そして慇懃な態度を見て、吉田はすっかり信用してしまった。
社長が運転する車に社員の権藤が助手席に乗って、事務所には立ち寄らずに接待する
というシチュエーションを考えれば、いかに小さい会社であるかが分かるのであるが、吉田には、既に疑う気持ちすら失っていった。
鮨屋では、築地から運ばれた新鮮な素材の、吉田が今まで食べたことのないような上等な寿司、石川県の山田錦を使った贅沢な純米大吟醸の酒を飲み、ほろ酔い気分になった後、高級クラブという、吉田には無縁と思える場所で女性の化粧の匂いを嗅いだ。
松本は、慣れた口調でペースを崩すことはなかったが、権藤は酔って崩れ、悪ふざけをしていた。
吉田は、どのように振舞ってよいか分からず、とりあえず松本を手本として振舞っていたが、両隣の女性には、不慣れな自分を見破られているのではないかと気が気ではなかった。
それでも酔いは深まり、気がついた時には、ホテルのベットに横たわっていた。
翌日、昨日と同様に松本の運転するベンツに権藤が同行して、ホテルで待つ吉田を迎えにきた。
その後、3人を乗せたベンツは都内の某都市銀行に向かい、吉田は応接室に通された。
「早速、手続きを行いたいと思います。」銀行員から指図されるまま、その銀行の普通預金口座を開設し、何枚かの書類に署名捺印をさせられた。
これは、吉田自身が指定した銀行であり、島にある同じ銀行であった。
「この度は、ありがとうございました。」銀行員が書類をもって手続きに入ると同時に、違う男が吉田に声をかけてきた。
差し出された名刺には、吉田の聞いたことのないファイナンス会社の名前が書いてあった。
「こちらが金銭消費貸借契約書です。こちらにご署名、こちらにご捺印をお願いします。」あくまでも事務的な口調で吉田に言った。
契約書には、借入金額が3800万円との記載があり、金利も7%を超えていた。
ここで初めて、買ったマンションっていくらなんだろう、と吉田は思ったが声には出さず、契約書の署名は吉田自身が行い、捺印は権藤が手際よく行った。
その後、この男を席から外させ
「これ、契約書。ここにも、署名捺印して。」と権藤は言った。
そこに用意されていた2通の契約書には、既に売主欄に個人名で署名捺印がなされており、不思議なことに売買価格の欄には1通が3500万円、1通が2700万円と書いてあったように思えた。
・・・続きは、順次、お届け致します!
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2005年05月14日
不動産コンサルタント始末記

「先生、何とか、助けてください。」
三十も後半の年だというのに、やけに気弱そうな口調で彼は言った。
ある知人の紹介で当職事務所に訪れた彼は、わざわざ1日かけて遠い島からやってきた。
吉田浩(仮名)、職業は公務員、そして独身。
田舎暮らしに憧れて、自ら望んで島に移り住み、本人は、一応、質素ながらも満足した生活を送っていた。
そんなある日、彼のもとにかかってきた電話で、彼の人生は大きく変わることになる。
「吉田、久しぶり。」聞きなれた声ではあったが、突然の電話で誰だか思いつかない。
既に時間は夜の9時を回っていた。
「俺だよ、中学時代、同級生だった、権藤だよ。」
「え、良くここが分かったね。」
吉田はさほど権藤とは懇意な関係ではなく、怪訝な口調で尋ねた。
「久しぶりだけど...。」以前、吉田は同級生から高額な布団を買わされた経験があり、この手の電話には慎重であった。
「どうしたんだい、こんな時間に?」
「いやね、いい話があるからさぁ。」
権藤は、吉田の連絡先を誰から聞いたとは説明せず、低めの声で話し出した。
確か、以前に騙されて購入した高額の布団のときも、こんな出だしだったよなぁと、吉田は疑いながら聞いていると
「実は俺、いま不動産、やってんだ。」
権藤は、高校卒業後、一度、どこかの会社に勤めた後、不動産会社に就職し、その後、仲間と独立して、現在、その会社で取締役になっていることなどの経緯を細かく説明した。
「でね、実は、俺のお客さんでさ、買い替えをしようとして自宅を売りに出したんだけどさ、本当はすぐに売れる物件なんだけど、ここは俺の力で安く売らせようとしてるわけ。」
不動産のことなど全く分からない吉田には、権藤が何をいいたいのか想像もつかなかったが、権藤は唐突に用件を切り出した。
「そこでだ、お前、買わない?」
「え、そんなの僕に買えるの?」
突然の話に驚いたが、今まで不動産を購入することなど考えたこともなかったが、吉田は、自分の年齢や独身であることなどの負い目から、不動産という未知の、そして知人からの誘いに、妙なチャンスのような気分にかられた。
「でも、僕、あまりお金ないよ。」
「大丈夫だよ、金なんか。」
権藤は、自信たっぷりな口調で言った。
「お前、公務員なんだから、信用力あるしさ、俺に任せれば大丈夫だよ。」
権藤は、その後、巧みに専門用語のような言葉を並べ立て、このマンションの購入を勧めた。
吉田には、具体的に内容が理解できなかったが、概ね内容は、マンションの購入資金は、ほとんど全額を借入金で賄える、その借金の返済は家賃で賄える、その家賃の管理は権藤の会社が行うから、吉田には一切面倒がない、また、購入の手続きから一切合財、権藤が面倒を見てくれる、という内容であった。
吉田の両親は、東北地方で質素な暮らしをし、父は教員である。
吉田自信、独身の島暮らしが気に入っている為、長男ではあるが実家に戻るつもりはない。
最近では、年に1度も帰ることがなくなり、実家とは疎遠になっているが、両親からしてみれば40近い吉田が結婚もせずにいることが不安であり、何とか良い結婚相手でもいないものかと気がかりで仕方がない。
週に数度、かかってくる母親の電話には、懇願に近いものを感じていた。
吉田はかつて、高額な布団を同級生から売りつけられ、その借金の返済に苦慮した経験がある。
しかし、毎週電話をかけてくる母親に、結婚はしないものの不動産を購入した、と言ったときの状況を想像し、何となく、いつまでも子供扱いされている自分が、少しは成長したように感じてくれるのではないかと、ただ漠然とそう考えた。
「俺に、任せろよ!」権藤の最後の強い口調に、妙に大人気を感じ、頼れるように思えた。
今度は、ネズミ講まがいの高額布団の購入ではない、れっきとした不動産ビジネスでありまさか会社の取締役までやっている権藤が、古いとはいえ友人の自分を陥れる筈はない、
と吉田は安易に考え、このマンションの購入に踏み切ったのである。
「で、どうすればいいんだい?」
それが吉田の人生を狂わせる入り口であった。
・・・続きは、継続してお届け致します!お楽しみに!
不動産投資で失敗したくない人はこちらへ
2005年05月13日
倉橋隆行の不動産投資講座 第11号

不動産投資に関心を寄せる人の裾野が広がってきています。
バブルが崩壊する前までなら、不動産投資と言ったら、だいたい、資産家やまとまった余裕資金をもっている少数派のサイドビジネスのイメージでした。やっている人の動機にしても、資産の拡大もしくは相続税対策がほとんどでした。
なにも資産らしいものをもたない若いサラリーマンが少ない貯金をはたくようにして不動産投資を行なうことなど考えられなかった。
しかし今はどうでしょうか。
学校を出たばかりの若いサラリーマンからOLや自営業者の方まで年収に関係なく不動産投資への関心が広まってきています。
実際に、不動産投資をしている人は少ないかもしれませんが、関心だけは一般化してきたといって良いでしょう。
けれども私は、これから「やりたい」と考えている人のなかで、実際に「できる」人は現在5人に1人、2割ぐらいではないかとみています。
皆さんのように、不動産投資のことを勉強し、基本をマスターする人がどんどん増えてくれば、「できる」人の比率がぐっと高くなり、もっと日本の不動産投資市場が活性化してくるはずです。
私の会社に、不動産投資市場へ新規参入を望む人たちがいろいろな相談をもちかけてきます。
そうした初心者が、不動産投資に興味をもった動機について聞いてみると、バブル期の不動産投資家たちとは大分違っているようです。
超金利政策のあおりで、現金を銀行に預けてもしょうがない、終身雇用制度の崩壊による雇用不安、年金制度の不信による老後の不安、あるいは不動産投資に対する信頼度の高まりから、資産のない人たちが単純に「子供たちのために資産を残したい」不労所得が欲しい」など多彩になっています。
この初級講座を受講しているあなたが、どういう動機で不動産投資に興味をもったか私は知りませんが、収入を得る手段としてこれまでの勤労所得一辺倒だった意識が変わり、不労所得による生活設計づくりをという欧米型の意識に変化したんだとみています。
でも実際、不動産投資を「やりたい」と思うことと、「できる」こととは別問題です。
もちろん、この不動産投資講座は「できる」ための勉強の場です。
では、不動産投資に関心を持っている初心者が、現実に「できる」ためにはどうしたらよいのでしょうか。
ひとつ言えることは、これから、中級、上級の講座で勉強することなど不動産投資の理論や投資テクニックなどは「できる」ために必ず必要ということではありません。
あなたのやる気が本物かどうかということです。
もちろん、実践する人それなりの信用と知識、計画性と戦略性は必要ですが、絶対欠かせないというもではありません。
また、より良い物件を探し出すためには投資テクニックなどを持ち合わせた人の方が有利ですが、それはそれで専門家に任せればいいのです。
相談者の中に、不動産投資の本を読んで、投資をはじめたが上手くいっていない、どうしたらいいのかという人がいます。
法律や税金の実務のことまったく知らないのに、ひとりよがりで本を一冊読んで、最初から1億5000万円の投資を行なった人もいます。
結局、行き詰まったわけですが、私は、その人には、有料でも弁護士や税理士に相談すべきだったとアドバイスしたことがあります。
我田引水になりますが、私のところに始めから相談に来ていただけたら、その資金は今ごろ10億円の投資資産に拡大していると思っています。
次号をお楽しみに・・・
<セミナー事業部からのお知らせ>
▼5月、6月無料個別相談会日決定!
5/15(土)は満員ですが、5/29(土)は若干、受付け可能です。
6月は4日(土)と18日(土)で10名限定で行ないます。ただ、18日は5日の講演聴講者が予約で満員になる可能性がありますので、4日の個別相談をお勧めします。
倉橋のスケジュールが多忙な為、1ヶ月に2日という、少ない日程ではございますが、不動産投資・相続対策・資産運用・賃貸トラブルなど、様々な不動産の悩みをお抱えの方、ぜひご相談にお申込ください。
不動産でお困りの方、失敗する前に、まずはご相談下さい。
(※先着順となっておりますので、ご了承ください。)
【お問い合せ・お申込】
●CFネッツセミナー事業部 担当:岡本 tel:045-832-7440 Mail:seminar@cfnets.co.jp
★お気軽にお問い合せ下さい!
<CFネッツ不動産投資セミナーのご案内>
・バスツアー 5月22日(日) 間もなく締め切り 詳細はこちら
・不動産投資初級者向けセミナー 6月19日(日)東京会場 詳細はこちら
・不動産投資初級者向けセミナー 6月26日(日)横浜会場 詳細はこちら
・不動産投資中級者向けセミナー 7月10日(日)東京会場 詳細はこちら
・不動産投資上級者向けセミナー 8月7日(日)東京会場 詳細はこちら
◆各種セミナーの詳細はこちらよりどうぞ
2005年05月12日
不動産投資セミナーのご案内 〜ちょっとだけCM〜
セミナーご案内
不動産セミナー/新刊出版記念講演/『アパート大家さんになった12人のフツーの人々。』
CFネッツ初の2部構成 W(ダブル)出版記念講演
あなたの退職金はいくら位出ますか?年金収入が得られるまでの間の5年間はどうやって暮らしますか?
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仮に3000万円の退職金を得られる方でも年収800万円の生活を続けていれば、4年以内に使い切ってしまいます。生活レベルを半分に切り詰めても8年間。
いよいよ厳しい「総日本人」老後生活受難な時代の到来です。そこで今回、当社代表の前職同期で、やはり同様に不動産投資を実践している不動産コンサルタント「猪俣 淳(きよし)」の新刊発売と、CFネッツ移籍お披露目の記念講演を行なうことになりました。
当社代表の倉橋とは違った「アパート」に特化した不動産投資理論は不動産投資の入門編として、即、実行でき、あなたの将来の「お金」の不安を解消する手段となるでしょう!
〜以上弊社HPより抜粋〜 詳しくはこちらから
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〜以上弊社HPより抜粋〜 詳しくはこちらから
いよいよ投資ファンドの蘇生開始!

とりあえず、中央区の物件で60億円程度の不動産で開始します。
事業開始が19年からになりますので、まだまだ先になりますが、同様な形で、不動産を活用した投資スキームによって、より有利な不動産投資を実現してゆきたいと考えています。
※首都圏で30億円程度の不動産(居住系かホテルなど)の情報がありましたら、ぜひ、ご紹介ください。即時、ご検討して結論をお出しします。
なお、当社では「不動産投資倶楽部」を運営しています。
詳細は、こちらから