CFネッツグループ会長[公式]倉橋隆行「不動産のプロに学ぶ」最新情報ブログ!

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2005年05月22日

不動産コンサルタント始末記 6

22ac4393.jpg第6話 信頼回復

「CFネッツ」は、不動産コンサルタントの倉橋隆行が経営する不動産コンサルタント会社である。
当時倉橋は、この会社と、マンスリーマンションを運営する「月極倶楽部」、不動産関連の研修事業などを手がける「不動産体系研究所」など、5つの会社を経営し、出版物も多く出していた。
その為、自分の会社のマネジメントだけではなく全国的に講演などの依頼も多く、毎日、超多忙な日々を送っていた。

不動産コンサルタント会社という非常に間口の広い商売では、相続対策や土地有効活用などの付加価値の高い仕事をメインで行おうと思っても、そう簡単に仕事がくるものではない。またコンサルタントの仕事は、その個人のキャラクターで仕事がくるケースが多く、名前が売れてこないと仕事も増えない。
倉橋自体は著書も多数出ているし、テレビの出演回数も多いから、人より仕事のチャンスは多い。倉橋としては、CFネッツでこの業務のフランチャイズ展開を行い、ノウハウを提供して多店舗展開を仕掛けるつもりでいたが、時代がまだ早かった。業界には、ノウハウを享受できる人材が、明らかに不足しているのだ。そこで、仕方なしに、住宅新報社などが主催するセミナーの講師や、業界団体の主催するセミナーの講師を引き受け、当面、業界のレベル向上に励むことにし、一時、フランチャイズのシステムを止め、自社の出店の中で社員教育を充実することにしていた。

「倉橋先生は、いらっしゃいますか?」
戸塚は、多忙な倉橋にアポイントを取り付けるため、CFネッツの横浜オフィスに電話をかけた。
「記者の戸塚と申します。」

「あ、戸塚さん。先日は、どうも。」まさかいないだろうと思っていた倉橋が、秘書を通じて電話に出たことに、戸塚は少々驚いた。

倉橋の自宅は、横浜市内の中心にある。
本来であれば、東京の仕事が多いため、新宿のオフィスに出勤したほうが効率的であるが、倉橋は横浜生まれの横浜育ち、どうも東京の喧騒にはなじめず、港南台にあるCFネッツの横浜本部で執務することが多い。
この日も、大型の不動産投資案件の目論見書を作成しているところであった。

「先日は、取材、ありがとうございました。」戸塚の言葉に、倉橋は更に取材の申込みかと考えていたが「実は、先生に助けてもらいたい人がいるのですが。」
「まぁ、戸塚さんの頼みじゃ、嫌とはいえないけど。」
倉橋は、先日、戸塚の書いた記事に、非常に満足していた。
まだ小さな会社であるのに、大手の会社と比較しても大々的に記事に取り上げてくれ、倉橋の考えを比較的正確に伝えてくれていた。だからという訳ではないが、気持ちを汲んでくれた戸塚の頼みであれば、気持ちで応えてあげようと倉橋は思ったのだった。
「で、どんな内容?」

夏も、そろそろ終わりを告げる頃、初老の夫婦と倉橋より一回り下位の吉田がCFネッツの横浜本部に現れた。
「これ、つまらんもんですが。」
ズシッと重い紙袋を倉橋に手渡し、吉田の父が挨拶した。
「いやぁ、そんな気を遣わなくても。」と言いながら、その袋の重さに興味をもち、倉橋が袋を開けると中にはぎっしりといちご煮の缶詰が入っていた。
「へぇ、いちご煮って、缶詰なんか、あるんですね。」
いちご煮とは、うにとあわびでつくった塩味のお吸い物である。
倉橋は、吉田の両親が住む地方に講演に行くと、必ず、焼きかぜといちご煮を食べる。そんな話を先日の戸塚からの電話で話したものだから、きっと戸塚が吉田に話したのだろう。
妙な気を遣わしてしまったことに、倉橋は、少々、恥ずかしい思いをした。

「先生、何とか息子を助けてくれませんか。」
吉田の母が今までの経緯を話し出し、吉田は俯いたまま、隣で話を聞いていた。
ほとんどの内容を、吉田の母が丁寧な口調で話し終えた。

「ん〜、で、何でご両親がついてくるの。」
問題は、吉田のことなのに、何か第三者的に話を聞いている30の半ばを過ぎた吉田に、少々、苛立ちを覚え、倉橋は吉田に言った。
「確かに、いちご煮を頂いたことはありがたいけど、もう独り立ちしたいい大人が、こんな話で両親を連れてこなくても、いいんじゃないの。」
倉橋の両親も健在で横浜に住んでいる。吉田の両親と倉橋の両親の顔がだぶり、倉橋の両親が懇願している姿のように倉橋には映った。

倉橋は、今後の解決に向けての方向性を、概ね両親と吉田に告げ、「本件を引き受ける条件があります。」倉橋は、吉田に向かっていった。
「吉田さんは、両親に借りた金は必ず返すこと。報酬は、分割でもよいから、吉田さん自身が払うこと。そして、今後、一切、両親を巻き込まないこと。」
倉橋は、両親の目の前で、吉田にきっぱりと言った。

「はい。先生の言うとおりにします。」
弱々しい声で、吉田がいうと、吉田の母の目に、薄っすらと涙が浮かんでいた。

・・・続きは、後日、お届け致します!

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【筆者のプロフィール】
1958年生まれ。CFネッツ代表取締役兼CFネッツグループ最高責任者であり、グループ企業十数社を率いる現役の実業家。20社を超える起業に携わり、複数の事業再生案件も成功させている。
また、自ら渡米して国際ライセンスのCPM(Certified Property Manager)を日本人で初めて取得しており、現IREN−JAPANの創生に携わり、2002年の会長に就任している。また、1993年(平成5年)には日本で初めてPMマニュアル「賃貸住宅仲介・管理の戦略・戦術と業務マニュアル」(環境企画)を執筆。当時は、まだ賃貸管理業務が体系化されていなかった時代に、契約書式や業務フローの効率化を発表。その後も3冊の業界向けマニュアル本を出版したことでプロパティマネジメントのエキスパートとして活躍し、日本全国で業界団体の講演などの活動が始まった。
1998年「賃貸トラブル110番」(にじゅういち出版)を出版。北野たけしさんの番組「ここが変だよ日本人」に出演し、その後、バラエティ番組にタレントとしても活動する。
2000年に日本で初めての不動産コンサルタント会社CFネッツを創業。不動産コンサルティング業界の第一人者であり、いまだグループ企業の創生を続けている。
不動産投資から不動産全般の法律問題、相続対策、建築コンサルティング等や、不動産業者向けの経営コンサルティングやシステム開発にも携わり、抜群の成果を誇る経営コンサルタントとしても活躍中。さらに執筆活動やテレビ、ラジオにも多数出演し、日本全国で講演なども行っている。
また、不動産投資家としても著名であり、2000年には日本で初めての不動産投資の著書「プロが教えるアッと驚く不動産投資」(住宅新報社刊)を出版し、「不動産投資成功の方程式」(朝日新聞出版社刊)など多くの著書も上梓している。
また澤田痴陶人の美術収集家でも知られ、澤田痴陶人美術館も所有運営し、「城ヶ島遊ヶ崎リゾート」「三崎港蔵」「六本木 遊ヶ崎」「三崎港ラーメン」「伊万里ちゃんぽん」などの飲食店の経営やプロデュースする美食家としても知られ、プロデュースした店舗がミシュランガイドに2店舗が掲載されている。
またユーチューブを活用したオンラインセミナーやCFネッツで行われている朝礼なども公開しており、多くのファンが存在する。
テレビ出演では「ここが変だよ日本人」「ジェネレーションジャングル」「ワールドビジネスサテライト」「ジョブチューン」「大人の歩き方」「ここが知りたい不動産」などに出演し、ラジオではFMヨコハマ「ここが知りたい不動産」にレギュラー出演している。  著書には「賃貸トラブル110番」「やっぱり不動産投資が一番」「不動産投資、成功の方程式」「お金に困らない人生設計」「損しない相続 遺言・相続税の正しい知識」「プロが教えるアッと驚く不動産投資」「馬鹿に効く薬」「生島ヒロシの相続一直線」「都市農地はこう変わる」「教訓」「賃貸トラブル解決の手続きと方法」「不動産投資 新プロの流儀」ほか多数。

CFネッツ ホームページ

1993年、「賃貸住宅仲介・管理の戦略・戦術と業務マニュアル」(環境企画)出版 その後、3冊のマニュアルを発表
1996年、社団法人 全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。
1998年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産綜建研究所創設に伴い、取締役所長に就任。
1999年、総合的なウイークリー・マンスリー賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。
そして、ほぼ同時期に資産運用管理会社である株式会社CFネッツを創立し、代表取締役に就任する。
2001年、JREM国際CPM協会(現IREM−JAPAN) 副会長就任
2002年、JREM国際CPM協会(現IREM−JAPAN) 会長就任
2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士 サーティファイド.プロパティマネージャー)の称号を取得。日本で初めての公式試験受験による取得者となる。
これまでに、株式会社南青山建築工房、株式会社日本テナントサービスなど、グループ会社18社、総社員数130名を超えるまでに成長させている。
また現在でも、不動産投資から不動産全般の法律問題、相続対策、建築コンサルティング等や、不動産業者向けの経営コンサルティングやシステム開発にも携わり、抜群の成果を誇る経営コンサルタントとしても活躍中。さらに執筆活動や日本全国で講演なども行っている。

成功への「こころ」の科学を
不定期につぶやきます。
遊ヶ崎グループ
城ヶ島遊ヶ崎リゾート
三浦市・三崎・城ヶ島観光WEB
炭火焼「蔵」:炭火焼き:串焼き:三崎:日本料理
六本木「遊ヶ崎」:日本料理:会席料理:懐石料理:個室
uno:三崎:美容室:宇野伸治
大英博物館で陶芸家として初の個展が開催された鬼才・澤田痴陶人美術館の公式ホームページ
【ウィークリー・マンスリーマンション】
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