2005年11月29日
成功へのこころの科学 62

『「こころ」が曇っている時に「判断」する「結果」は、必ず「悪い方向」へ向かうものである。』
経営者が、お金が足りなく資金繰りが付かなく会社が潰れてしまう、といった情況のとき、「あのお客サン、落せば金になるな」と、思って行動に出たら、おそらく、あとで大クレームのしっぺ返しがくるだろう。
それは、どういうことかというと、その経営者のこころが曇っているからで、まともなビジネスができない状態になっているからである。
経営者たるものは、こころを曇らせないためにも、当たり前のことだが、健全な資金を保ち、健全な会社運営に努めるべきである。
一般の人も、お金に困った時にはこころが曇り、結局、手身近なサラ金や高利貸しの門をたたいたり、ギャンブルに走ったりしてしまうことになってしまうのだ。
こころが曇って、正常な判断ができなくない情況が続くと、人生もおかしくする。
お金がないなら、ないなりの生活で耐える、なにがなんでも耐えるしかない。耐える人生を覚えることである。
私は19歳の時に商売をはじめた時から、お金に困った時が何回もあった。
が、私は「それなら、お金を使わないで我慢しよう」と、耐えてきた。
親からも知り合いからも誰からもお金を調達しなかったから、あとになって借金に追われることもまぬかれた。もっとも、実家があって、食べるのに困らなかったから、そこまでできたのかもしれないが、耐えてやるという、気持ちを人一倍強く持っていた。
人はお金がないと、こころが曇る。
それなのに、お金となんとか結びつけようとするために、自分の生き方に反するような行為に出てしまうもの。人を騙したり、不当なビジネスをやったりしてしまう、お金だけが原因ではなく、日々、こころが曇ったと感じたら赤信号だと思うべきで、そんなときこそ、正当に倫理ある行動を取るべきなのだ。
私の場合、仕事にゆきずまったり、落ち込んだり、ひどく疲れ、こころが曇ったと感じた時には、サウナや風呂へ行って汗を流し、美味しいものを食べることにしている。
私自身が単純にできているからなのか、そんなことで気分が正常に戻ったりする。
また、創業当時、なかなか事業が安定せず、売上が上がらないときには、まだ2人だけの社員に、我々の「不動産コンサルタント会社」という事業形態が受け入れられない場合は、これは時代が早かったのか、顧客に理解されないからなのか、理由はいくらでも思いつくが、結果として受け入れられなかったときは、私の判断ミスだ!全部、私が私財を手放しても既存の顧客に迷惑をかけずに解散しよう!」などと言っていたことを思い出す。心の中では、どうせ親からもらった財産ではないから、一からやり直せばよい、程度に楽観的に考えていた。
結局、当社がどのように評価されているかは、よく分らないが、帝国データーバンクなどの評価では、通常の不動産業よりダントツに良いような事業形態が確立できている。
こころが曇ったり、荒むとすべてがうまくいかなくなる。
そんな時、人それぞれの対応策を用意しておくべきである。